ECサイト制作の手順とは?失敗しないサイト構築のポイント

  • 2018.05.15
  • アドバイス

Eコマース

ECサイトを制作するためには、さまざまな準備が必要です。例えば、競合サイトの分析や自社サイトのコンセプトの明確化、デザイン選定、データ収集、商品紹介の画像や説明文の用意など、必要な準備項目は多岐にわたり、それぞれの工程を正しい手順に基づいて遂行することが大切です。事前準備をどれだけしっかりと整えられるかが、その後のサイト運用にも大きな影響を与えると考えて良いでしょう。

今回は、ECサイトを制作するための正しい手順や失敗を防ぐポイントについてご紹介します。



【目次】
1. ECサイト完成までの期間
2. ECサイト制作の手順
3. ECサイト制作に必要なもの
4. 失敗しないECサイト制作のポイント
5. ECサイト制作は正しい手順と十分な準備が大切

ECサイト完成までの期間

ECサイトの構築には、ある程度の時間がかかります。一般的な制作期間の目安を基に、スムーズに制作が進められるように準備しておきましょう。


●サイト制作期間の目安
一般的なWebサイトの制作期間は1カ月~1カ月半程度ですが、内容によって必要な期間は異なります。ECサイトの場合は3~4カ月かかることもあります。制作会社に依頼してもすぐには完成しないため、公開予定日から逆算して計画的にスケジュールを立てておきましょう。

●制作期間を短縮するためにできること
ECサイトの制作を早く進めるためには、事前の準備が重要です。サイトのコンセプト作りには時間がかかるので、発注する前にある程度考えておきましょう。「どんなECサイトにしたいのか」という具体的なイメージがあれば打ち合わせもスムーズに進み、制作期間や費用の見積もりも正確に出せます。サンプルとしてイメージに近いWebサイトを提示すると、イメージにズレが生じる可能性が少なく、制作後の修正点も減らせるでしょう。

また、開発する部分を減らすことも制作期間の短縮に効果的です。一からECサイトを開発するのではなく、オープンソースのシステムを導入したりASPを利用したりして開発する部分を減らすと制作期間が短くなり、費用も抑えることができます。

●サイト制作前に決めておきたいこと
制作を始める前に、自社のWebサイトの現状や同じ業界の競合サイトを分析しておきましょう。例えば、「どのようなユーザーをターゲットとするのか」「そのためにどんなコンテンツが必要なのか」「集客するためにどのような販促施策を行うのか」など、サイトのデザインを決める前に考えておきたいことはたくさんあります。

まずは、ECサイトの見た目ではなく、ECサイトを制作する目的や制作後の運営についてしっかりと決めておくことが大切です。

ECサイト制作の手順

ここでは、ECサイト制作の手順を解説します。発注前に大まかな流れを押さえておきましょう。

●コンセプトの定義
制作前に、ECサイトのコンセプトを決めます。サイト制作で最も重要な部分です。「何のためにサイトを制作するのか」「どのようなサイトを作りたいか」などを明確化した上で、コンセプトからECサイトのデザインや機能を決めていきます。コンセプトがなかなか決まらないとその後の工程が遅れたり、求めるものとは違うECサイトになったりする可能性があります。

●要求定義
コンセプトを基に、ECサイトに必要な機能をまとめます。機能によっては、次の工程で決めるプラットフォームの選定に影響するため、最低限必要な機能とできるだけ盛り込みたい機能などを費用面も考慮しながら検討します。

●設計・開発
要求定義を基に、利用するECプラットフォームを決定します。ECプラットフォームは、CMSやショッピングカートシステムなどECサイトを構築するためのシステムです。ECプラットフォームによっては、機能やデザインが制限されてしまうため、ここでしっかり決めないと、あとから大幅な修正が必要になる場合もあります。

ECプラットフォームが決まったら、各ページにどのような機能や要素を入れ、どこに配置するのかというワイヤーフレームを作成し、同時にECサイト全体に必要なコンテンツを整理してコンテンツマップも作成します。

その後、各ページをデザインし、UI(ユーザーインターフェイス)を作成します。ECサイトは見た目の美しさだけでなく、ユーザーの使いやすさや商品の見やすさ、内容の伝わりやすさが大切です。

●商品の登録
できあがったECサイトに商品情報を登録します。事前に商品の画像や説明文のデータを作成しておき、CSVなど一括登録しやすい形にしておくと良いでしょう。

●テスト・トレーニング
ECサイトが完成し、商品を登録したら、オープン前にオペレーションテストを行います。また、実店舗と同じようにスタッフの教育も必要です。トラブルが発生した場合の対応まで、事前に確認しておきます。

●オープン
ようやくECサイトをリリースし、運用段階へ移行します。リリース前には顧客に告知したり、SNSなどで拡散したりして、オープンをたくさんの人に宣伝しましょう。

ECサイト制作に必要なもの

ECサイトを制作するためには、さまざまなデータが必要です。準備に時間がかかるものもあるため、事前に用意しておきましょう。

●アイテム
ECサイトのオープンには、ある程度の商品数が必要です。選択肢を増やすことでユーザーのアクセスを集め、ECサイトを認知してもらいます。ただし、ECサイトのコンセプトが混乱しないように、同じジャンルやカテゴリで商品数を増やすようにしましょう。

また、あらかじめ取り扱う商品のサイズや表記の規格を決めておくと、ユーザーが商品を探しやすくなります。このときに、商品の価格や値下げ時の価格も決めておきましょう。大幅な値下げはECサイト全体の信用を落とす可能性があります。売り上げを増やしたいなら、商品説明や写真に力を入れてみましょう。

●掲載する写真
ECサイトは手にとって商品が見られないので、商品写真が重要です。外側、内側、裏側、大きさ、使用イメージ、素材感などがわかるような写真をできるだけ多く用意しましょう。

●商品紹介の文
販売側の言いたいことではなく、ユーザーの目線で知りたいことを意識しながら具体的に記載することがポイントです。製品のメリットだけでなく、デメリットを書くことで、ユーザーに信用されやすくなることもあります。

●サーバ
多くのECサイトでは、ASP(Application Service Provider)を利用しています。ASPは、インターネット上で業務用のシステムを利用できるサービスです。ASPを使えば、比較的簡単にECサイトを構築・運用できます。ASPのサービスにはサーバも含まれているので、用意する必要はありません。

ただし、自由にカスタマイズして大規模なECサイトを制作する場合は、ASPでは容量や機能が足りないことがあります。そのため、独自にECサイトを制作するときには、自社でサーバを用意する必要があります。サーバを選定するときは、ECサイト用のパッケージソフトがインストールできること、セキュリティ対策がしっかりしていることなどを確認しましょう。


●SSL証明
SSLは、情報を暗号化して保護する仕組みです。SSL化されると、URLが「http://」ではなく「https://」で始まるアドレスになります。ECサイトでは顧客の個人情報やクレジットカード情報を扱うので、情報漏えいを防ぐためにもSSL化は必須です。また、GoogleはSSL化されていないWebサイトを「危険なサイト」としてSEO上マイナスの評価を与えるとしています。顧客の安全、ECサイト全体の信用、SEOの面からもECサイトを構築するときには常時SSL化することが必要です。

失敗しないECサイト制作のポイント

ECサイトを制作するときは、見た目を重視しがちですが、より大切なのは目的やコンセプトに沿ったサイトにすることです。運用開始してから後悔しないためにも、ECサイト制作のポイントを押さえておきましょう。

●ユーザー視点でデザイン
企業としてECサイトを運営し、利益を上げることを目標とするなら「わかりやすいECサイト」を作りましょう。見た目が良くても使い勝手が悪いサイトでは、ユーザーは最後まで見ずに離脱してしまいます。
また、便利にしようとして多くの機能を盛り込みすぎると、必要な情報がどれなのかわかりづらくなり、使い勝手が悪くなってしまいます。重要なところをきちんと目立たせ、ユーザーが欲しい情報がすぐに目に入るようなデザインが求められます。使いやすくわかりやすいサイトにするには、サイト内の動線と、ユーザーの視線を意識しましょう。

●改善しやすく、使いやすいサイト
ECサイトはオープンしたら終了ではありません。オープンしてからが、運営のスタートです。ECサイトを制作したら、Googleアナリティクスなどのツールを導入して、サイトの分析を行いましょう。データを基に分析することで、主観ではなくユーザー視点からの分析を行えます。見つけた問題点を改良していくことで、少しずつ使いやすいECサイトになっていくでしょう。

ECサイト制作は正しい手順と十分な準備が大切

ECサイトの制作で重要なのは、構築前のコンセプト作りです。この段階で、ECサイトの大部分が決まります。時間がかかってもコンセプトがしっかりしていると、その後の工程はスムーズに進められます。時間がないからといってすぐにデザインや構築を進めるのではなく、綿密な事前準備をすることで結果的に制作時間の短縮につながるでしょう。