モバイルコマースの本格的な普及を知らせる6つの数字

①データ読み取り編

ヒトテクラボでは、「未来にいけるヒトテクノロジー」をスローガンに「ヒト」と「テクノロジー」両面からEコマースの現在と未来をひも解きます。

今回のテーマは「モバイルコマース」。数年前から耳にする言葉ですが、データから生活者のお買い物行動を分析すると新しい動きが見えてきたようです。

  1. さのさん

    所長、そんなに難しい顔してどうしたんですか?

  2. 考え込むのまさん

    んー、最近のデータを見ていたんだけど、「モバイル対応」を真剣に考えたほうが良さそうだと思ってね。

  3. 考え込むやぎさん

    というと…? でも、もう受注件数の半分はスマートフォン経由でしたよね?

  4. のまさん

    そう、その波が受注額にも押し寄せてきたんだ。下記のグラフがFutureShop2をお使いの店舗様全店を対象とした、3ヶ月毎のスマートフォン経由の受注額の割合の遷移だよ。

スマートフォン経由の受注額割合

スマートフォン経由の受注額割合2014年から2017年1月の割合は31.68%から51.41%
  1. おどろいたさのさん

    わー、たしかに2017年の4月〜6月は、半数をこしちゃいましたね!

  2. やぎさんのアドバイス

    でも、FutureShop2って稼動店舗様が増えているから、その影響ってこともありますよね?

  3. のまさんの納得

    いいところに気がついたね。店舗増加、という外部要因を除いた、生活者のお買い物行動の変化を考えてみようか。
    2014年1月以前からお使いの店舗様1100店舗分のデータを基に、決済デバイスについて調査した結果をまとめてみたよ。

スマートフォン経由の受注件数割合

スマートフォン経由の受注件数割合は2014年から2017年1月まで42.79%から59.10%
  1. さのさん

    スマートフォンからの受注件数がどれだけあったか、を、2014年からまとめたグラフですね。

  2. 考えこむやぎさん

    2015年3Qからスマートフォン決済がPCを逆転して、2016年からその流れが加速。
    直近ではスマートフォン決済の割合が6割近くにもなっています。

  3. のまさんの納得

    この期間、継続して利用いただいている店舗様に絞ったデータなので、生活者のお買い物行動が変わってきたことが見えてくるね。
    もう少し詳細を見てみよう。

調査店舗のデバイス別受注件数

(2014年各四半期を100%とし、同四半期を比較)
2014年各四半期を100%とし、同四半期を比較
  全体受注件数:2015年105.94% 2016年146.97%,スマートフォン受注件数:2015年120.28% 2016年192.08%,PC受注件数:2015年96.19% 2016年111.36%
  1. やぎさん考え込む

    2014年と比較すると、PC経由の受注件数は微増。
    一方、スマートフォン経由は約2倍にもなりましたね。

  2. さのさんの納得

    つまり、 EC全体でのお買い物の件数が増えている理由は、スマートフォン経由でお買い物をするお客様が多くなってるから、ってことにありそうですね!

スマートフォン経由の受注額割合

スマートフォン経由の受注額割合は2014年度31.41% 2016年度48.94%に増加
  1. のまさん

    次は受注額の調査結果。2014年1Qと比べてスマートフォン経由の受注額の割合は17ポイントほど伸びている。

  2. さのさん

    スマートフォン経由は直近で48.29%。2017年6月の単月は50%を超えたようですね。まだPCの方が多いけど、この伸びだと今年中には逆転しそうな勢いですね。

  3. やぎさんのアドバイス

    ところで、受注単価はデバイス別で何か特長はあるんですかね? スマートフォンからの購入がこれだけ増加したから、何か変化がありそうな気がします。

デバイス別受注単価

(2014年各4半期を100%とし、同四半期を比較)
デバイス別受注単価はスマートフォン:2014年度末103.87% 2016年度末108.10%に推移、PC:2014年度末103.80% 2016年度末107.21%に推移

スマートフォンの受注単価

(PCを100%とした割合)
スマートフォンの受注単価(PCを100%とした割合):2014年度末83.97% 2016年度末84.66%に推移
  1. のまさん

    これが受注単価の調査結果だよ。調査対象は、月間90件以上の受注がある500店舗をランダムに抜き出した。
    結果は受注単価はどちらのデバイスとも微増。
    そして、PCとスマートフォンの受注単価の差は変わってないんだ。

  2. 驚くやぎさん

    わ、スマートフォンとPCでは受注単価が2割近く違うんですね。
    って、あれ? 2014年から受注単価の差は一定なんですか? 決済デバイスが変わったからって、単価は変わらないんだ。単価が上がったことよりも、件数の増加が売上アップに影響してそうですね。

  3. のまさんのアドバイス

    そうだね。件数を増やす、という対策もあるけど、もう1つ、お客様が決済完了まで迷わずにたどり着いてもらう対策もある。つまり、カートに入れた後に、決済を放棄してしまう「カゴ落ち」への対策は売上増加に繋がると言える。

  4. やぎさん考え込む

    もちろん、検索はPCで購入はスマートフォンからとか、そういったマルチデバイスや、スマートフォンでECサイトの情報を調べて実店舗で買う、といったオムニチャネルも少なからずお買い物行動に影響しているはず。
    けど、この調査結果から言えることは、スマートフォン経由での購入が増えているから、スマートフォンでの決済のしやすさはECの売上に直結するというわけだね。

  5. さのさん

    今までの調査をまとめると、こういうことになりますね。

まとめ

  • スマートフォン経由の受注の増加が、EC全体の受注件数の増加につながっている。
  • 受注額も、スマートフォン経由の割合が増加傾向。約半分の割合。
  • 受注単価は、PC・スマートフォンで2割弱異なる。そして両端末とも微増。また、端末間の単価の差は変化なし。
  • 上記から、傾向としてスマートフォン経由の受注件数が増えているため、ECの受注額が拡大。
  1. のまさん

    調査対象の店舗様が自社ECのスマートフォン対応を強化してきたことで、さらに受注件数が増加して、売上アップ…そんな好サイクルも見えてくるよね。
    ますます自社ECで重要になってくるスマートフォン。次の記事では実際のスマートフォンでの「カゴ落ち対策」の手法を考えてみるよ。

  1. のまさんのアドバイス

    まとめインフォグラフィックを作ってみたよ。
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    【インフォグラフィック】モバイルコマースの本格的な普及を知らせる6つの数字